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老人とは?/ アットローン

[ 1448] 週刊ボケ老人
[引用サイト]  http://www.bm8.ne.jp/boke/

老人性の認知症(痴呆症)、老人介護、介護保険、特別養護老人ホームなど、ボケに関する情報提供のページです。
私のばあさんは、2001年3月12日、享年九四歳で亡くなりました。強度のアルツハイマーで、最後の数年は自分のことも、家族のことも分からなくなり、下の感覚も無くなって、大も小もオムツの中に無意識に出していました・・・。
私の両親は、そんなばあさんを在宅で介護してきました。ときには、デイサービス(老人ホームなどの日帰り介護サービス)や、ショートステイ(老人ホームへの一泊での介護)なども利用していましたが、基本的には自宅で介護を続けてきたのです。
亡くなる半年程前から、ばあさんには特別養護老人ホームに入所してもらいました。ただ、これも、もともと心臓の弱かった父が(介護疲れからか)一時入院したことをきっかけに、ばあさんに入所してもらっただけで、そうでなければ両親は、ばあさんの最期まで、在宅介護を続けたに違いありません。
長寿社会になったということは、めでたくも感じます。しかし、それと同時に、六十歳を過ぎたお年よりが九十歳のお年寄りを介護する社会になったということです。老人の、老人による、老人のための介護…。ずいぶんすごい時代になったのです。
だれでも、自分はボケたくないし、家族にもボケて欲しいとは思いません。しかしこの高齢化社会です。現実には、どこの家庭でもこの問題に無関心でいられないと思います。関心も高まってきていると思います。ところが、ボケ老人の介護に関しては、学校は教えてくれません。結局のところ、自分でいろいろと調べたり、失敗したりして初めて介護のことが少し分かるようになるのです。それは、あくまでも少しです。本当に深く知ることは非常に困難なように思われます。
制度が変わり、環境が変わり、ボケの進行が進む中で、そのときそのときに最も大切な情報は、なかなか得られるのもでないように思います。
また、自分で調べるのは大変です。「どこで、どのような情報収集をすればいいか」が分かるようになるまでに時間がかかったりします。また、得られた情報が古かったり間違っていたりで、なかなか正しい情報が入ってこなかったという話もよく聞きます。
あるいは、情報収集したいんだけれど、家族がボケたと言われたくない、世間体が悪いと考え、他人に、そして専門家にも相談できず、介護のスタートを上手に切れない場合も多いようです。その他には、現実とは異なる「噂話」が一人歩きして、人を惑わせていることもあるようです。
そんな問題点が複雑に絡み合ってしまって、結局は上手に介護できず、「本当ならもっとうまくいくはずだったのに…」とか、「もっと早く知ってさえいれば、うまくできたのに…」という気持ちになっている人って、きっと多いんじゃないでしょうか。
私たち家族は、ばあさんのボケを、はじめはそれほど深刻に考えていませんでした。初めは、ちょっとしたボケでしたから、「ちょっとおかしいなあ」というぐらいにしか捉えず、「放っておけば、その進行は止まるだろう」と勝手に考えていました。
また私たちは、ばあさんのボケを人に知られるのを、初めは極端に恐れていました。また、相談することでばあさんのボケを受け止めなければならなくなるのも恐れていました。そして、ばあさんのボケを認識することによって、家庭内のリズムを変えなければならないとしたら、そこにも大きな問題があるのだと(無意識のうちに?)考えていたのです。
結局、初めは誰にも相談しませんでした。というよりは、誰に相談すればいいのかも分からなかったし、できなかったのです。おかげで、何の情報も無いまま家族だけでボケ老人と向き合うスタートになったのです。しばらくして、私の妹(当時高校生)がやっとのことで、友人に聞くなどして情報収集を始めたのですが、なにぶん高校生のすることです。また高校生の活動範囲です。的確な情報収集を期待するわけにもいかなかったように思います。
そのようにして、ボケ老人介護の海に漕ぎ出した私たちには、やはり多くの失敗が待ち受けていました。そして、その都度、「ああすればよかったかも」という、反省の繰り返しでした。また、こんな重要なことでも、経験して初めて分かった、人に伝えられるようになったということが、本当にたくさんありました。
お年寄りを介護することは、たいていの場合一生に一度あるかどうかです。何度も経験して、場数を踏むことではないので、反省を次に活かすことができません。反省しているうちに、ボケはどんどん進んでいき、また新たな失敗がやってきます。
ボケたばあさんが大怪我したことがあります。暴れたこともあります。その都度、「こんな点がいけなかったね。こんな点で失敗しちゃったね。」と反省してみても、それを活かすチャンスは二度とやっては来ませんでした。ばあさんのボケを進行させてしまって、初めて、「あそこでこうしておけば、進行しなかったのにね…。」と、悔やんだりすることばかりでした。
我が家では、ばあさんのボケが分かってから、みんな悩み・迷い・苦しみました。たぶん、ボケ症状が現れ始めたお年寄りがいらっしゃるご家庭は、同じように悩み・迷い・苦しんでんでいるだろうと思いました。そして、「これからどうすればいいか知りたいし、誰かに相談もしたいだろうな。」とも考えました。でも、経験上、なかなか知ることができないし、相談できないのだろうとも思います。
そこで私は、私の家族の物語を書いて、自分が知りたかったことや感じたことを、紹介しようという気持ちになりました。
このホームページは、ばあさんのボケはじめから、末期的なボケに進行し、亡くなるまでを、時間の流れとともに書いています。『こうなったら次にはこうなる』ということを、そして『こんな失敗をする恐れがあるから気をつけてくださいね』ということを、できるだけ分かりやすく書いてみたつもりです。いわば、我が家の失敗集のようなものになりました。
なお、執筆にあたり、名古屋市在住の老人保険施設職員、小川和彦氏に協力をいただき、コメントやアドバイスをいただきました。そのおかげで、ばあさんの事例を一般的な・客観的なものにもできたと感じています。

 

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